2017.03.16
平成28年度受託事業「地域活性化プランスタートアップ促進業務」では、奥伊勢えごま倶楽部(三重県多気郡大台町)が栽培するエゴマからつくられる「えごま油」が持つ機能性と希少性に加えて、他の「えごま油」よりも澄んだ色合いであるなどの特徴を生かして高付加価値化・有利販売をおこなうため、ブランディングをおこない、商品をブラッシュアップした。
■地域戦略センターでは、「えごま油」の商品化と販売促進のために以下の3項目について提案した。
(1)ロゴデザイン(下記画像)を含めたパッケージデザイン作成「えごま油」をブラッシュアップするため、パッケージの見直しをおこなった。
ラベルと瓶をリニューアル(下記画像左)し、新商品とした。
また、商品にタグをつけることにより継続した購入のための利用方法も合わせてPR した。
以上の取組の結果、徐々に契約に結び付いている。
(2)PR 用販促資材の作成
「えごま油」の新商品化に伴い、PR 用のぼり2種(下記画像中央、右)、チラシの作成をおこなった。
※「えごま油」以外のえごま種実や摘心した葉を利用したえごま茶などの関連商品についてもバイヤーの関心が強く、今後の商品展開を考えた内容となっている。
(3)販売促進活動の展開
2016 11/11,12 みえリーディング産業展及び商談会(四日市ドーム)に参加、えごま油のPRをおこなうとともに、三重テラス運営会社の(株)アクアプランネットと商談。
2016 12月 三重県のアンテナショップである「三重テラス」で展示販売開始。
2017 1/23 松阪地域農商工マッチング交流会(松阪商工会議所)で、試食宣伝PR。
2017 2/7 「みえの食」マッチング・展示交流会(四日市都ホテル)で、県内外の流通・飲食・宿泊関係者に対して、展示試食を通じたPR活動をおこなう。
2017 3/9 サンプル試食会・商談会「三重県フェア」で、首都圏飲食店店主、料理人向けに試食宣伝PR。
2017 3/10 「三重テラス」店頭にて試飲会実施(下記画像参照)。取り引き先の確保・拡大に向けた、百貨店バイヤーとの商談を実施。
※奥伊勢えごま倶楽部について
大台町は、三重県の中南西部に位置し、町の一部が吉野熊野国立公園、全部が奥伊勢宮川峡県立自然公園に指定されており、さらに町全体がユネスコエコパークに追加指定されるなど、豊かな自然資源を持っている。特に町面積の 90%以上を占める森林と、森林が育む清らかな水が有名で、 町の中央を流れる一級河川の宮川は国土交通省の「清流日本一」にも何度も選ばれている。しかしながら、町全体が中山間地のため、零細農家が多く高齢化と後継者不足が顕在化すると ともに、近年獣害が拡大していることから、①獣害に強い、②病害虫被害が少ない、③減農薬・減化 学肥料の栽培が可能、④有効成分の機能性が注目されているなどの点から、エゴマの栽培に取 り組み始めた。えごまのその機能性から最も有利販売できる「えごま油」の搾油加工を進め、高付加価値 販売を進めるとともに、種実や茎葉も有効利用し、新たな加工商品の開発と販路確保をはかろうとしている。